1. まずは知っておきたい!相続不動産売却の3つの方法
相続不動産を売却するには、まず遺産の分け方(遺産分割)を決める必要があります。売却方法は主に3つあり、それぞれメリット・デメリットが異なります。
① 現物分割して売却
不動産を相続人の一人が単独で相続し、その相続人が売却手続きを行う方法です。手続きがシンプルですが、売却代金を他の相続人にどう分けるか、事前に話し合っておく必要があります。
② 換価分割
不動産を売却してお金に換えてから、その現金を相続人間で分割する方法です。公平に分けやすいのが最大のメリットで、最もトラブルになりにくい方法と言えます。ただし、売却が完了するまで現金化できません。
③ 共有名義で相続してから売却
不動産を複数の相続人の共有名義で登記してから売却する方法です。一見公平に見えますが、売却する際に共有者全員の同意が必要になるなど、後々手続きが複雑になる可能性があるため、あまりおすすめはできません。
2. 相続発生から売却完了までの5ステップ
実際に相続が始まってから売却が完了するまでの流れを、5つのステップで解説します。
- 遺言書の確認と相続人の確定 まずは遺言書がないか確認します。なければ、誰が相続人になるのか戸籍謄本を取り寄せて確定させます。
- 遺産分割協議 相続人全員で、誰がどの財産をどれだけ相続するかを話し合います。ここで売却方法(換価分割など)も決定し、「遺産分割協議書」を作成します。
- 相続登記(名義変更) 法務局で、亡くなった方から相続人へ不動産の名義を変更する手続きです。相続登記をしないと不動産は売却できません。2024年4月から義務化もされています。
- 不動産会社へ査定・売却を依頼 不動産会社に連絡し、物件の価値を査定してもらいます。査定額や販売戦略に納得できたら、売却を依頼する「媒介契約」を結びます。
- 売買契約・決済・引き渡し 購入希望者が見つかったら、売買契約を結びます。その後、残代金を受け取り、鍵と所有権を買主へ引き渡して、すべての手続きが完了です。
3. 気になる!不動産売却にかかる費用と税金
不動産売却には、様々な費用や税金がかかります。事前に把握しておくことで、資金計画が立てやすくなります。
主な費用
- 仲介手数料:不動産会社に支払う成功報酬。
- 印紙税:売買契約書に貼る印紙の代金。
- 登記費用:相続登記や抵当権抹消登記にかかる登録免許税や司法書士報酬。
- その他:測量費用、建物の解体費用(空き家の場合)、ハウスクリーニング費用など。
主な税金
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、その利益に対して所得税と住民税(合わせて譲渡所得税)がかかります。相続不動産の売却では、税金の負担を軽減できる特例が使える場合がありますので、必ず専門家に相談しましょう。
4. 相続不動産売却のよくある質問(Q&A)
Q1. 相続した古い空き家、リフォームした方がいい?
A. 一概には言えません。リフォーム費用をかけても、その分高く売れるとは限らないからです。買主が自分でリフォームしたい場合もあるため、まずは現状のまま査定に出し、不動産会社の意見を聞くのがおすすめです。
Q2. 売却まで、どれくらいの期間がかかる?
A. 相続手続きから売却完了まで、一般的には半年から1年程度かかることが多いです。物件の状況や市場の動向によって変動します。
Q3. どこに相談すればいいの?
A. 相続と不動産売却は、法律や税金など専門知識が多岐にわたるため、両方に詳しい不動産会社に相談するのが一番です。司法書士や税理士と連携している会社を選ぶと、ワンストップで対応してもらえるので安心です。
5. まとめ:お困りの際は専門家へ相談を
相続不動産の売却は、やるべきことが多く複雑に感じられるかもしれませんが、一つずつステップを踏んでいけば必ずゴールにたどり着けます。しかし、ご自身だけで進めるのは大変なことも多いでしょう。
私たち「みずほ開発有限会社」では、不動産のプロとして、相続に関するお悩みにも親身に対応しています。査定はもちろん無料、秘密厳守でご相談を承りますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
